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女性建築士がつくる「快適な住まい」

第12回「ドゥ・イット・ユアセルフ』

参考までに、これが両用便器です (汽車便といわれています)
参考までに、これが両用便器です (汽車便といわれています)

制度を利用して
 福島市の「高齢者にやさしい住まいづくり助成事業」をご存知でしょうか?介護を予防する視点から、介護保険の給付対象者がいない世帯が、手すりの取り付け、段差の解消、床材の変更、引き戸等への扉の取り替え、洋式便器への取り替えを行った場合に、対象工事の6割(15万円上限)を助成するというものです。60歳以上の高齢者(所得制限あり)が対象です。
 この制度を利用して、20年前に建てたAさんの家のトイレを改修しました。寝室階のトイレが両用便器(汽車便)なので、これを洋式に直す工事でした。申請にあたり、Aさんは要介護・要支援に該当しない(自立している)旨の介護認定審査を受け、地域包括センターで~とか、ケアマネジャーが~など、聞きなれない言葉に戸惑ったそうです。同居の義母が介護保険の申請をした時に、当事者になって初めて仕組みが理解でき、煩雑だな~と、私も感じました。

我家の場合は
 さて、築40年経った我家でも、義母専用トイレの改修が必要になりました。床が一段下がっています。Aさんの所と同じ両用便器ですが水洗ではありません。これに腰掛け型の便器をかぶせ、洋式として使用しています。95歳ながら、要支援2。頑張ってきましたが、超高齢化で段差が苦痛になってきたらしく、「たいらにしてちょうだい」との要望が出ました。以前、座面が少し高いと聞いていたので、下段床の嵩上げ程度で済むと考え、残材を利用してDIYで段差解消に取り掛かりました。ところが今度は便座の位置が低くなり過ぎて、使用中に足がしびれ、立ち上がりに難儀との事。(これはプロに任せて本格的にリフォームした方がよかったのか?それでは時間が掛かるし・・・。)そこで、身体に合わせ上段も嵩上げし、上に乗せる便器を固定させる為の板を設置。そして、隙間に汚れが飛散しないように、二つの便器の離れをビニールシートと枠板でつなぐようにしました。この枠板の上に腰掛け便器を置いて出来上がりです。何と!介護給付を受けずに、安上がりな改修工事となりました。

便器を取り囲むように上段を嵩上げし、固定板を設置
便器を取り囲むように上段を嵩上げし、固定板を設置

飛散防止の為のビニールクロスを取り付けた枠板を置く
飛散防止の為のビニールクロスを取り付けた枠板を置く

腰掛便器を上にかぶせて完成ふたを閉じた状態
腰掛便器を上にかぶせて完成

安原美代子

建築設計室やすはら
安原美代子

一級建築士
ホームヘルパー2級

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