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女性建築士がつくる「快適な住まい」

第14回「住まい方から・・・目にみえない快適さをカタチに」

建築イラスト

 私が建築について学んだ師はもう故人となってしまいましたが、いつもこう言っていました。「 住宅を設計するなら、依頼主の現在の住まいで食事をさせて頂き、出来ることなら泊めて頂いて、そのいえの“住まい方” に触れなさい。 」  若い頃を思い起こすと、到底そんなあつかましいお願いなんて依頼主に出来るわけないじゃない!と思っていましたが、長いこと住まいづくりに関わるうちに、確かに・・それはもっとも依頼主の生活に寄り添った住まいづくりのカタチなのかもしれないな・・と思うようになりました。

建築例
建築例
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 私たち設計に携わるものは、たとえば依頼主に 「 朝食は何時頃、どのようになさいますか? 」 なんて、旅館の仲居さんのような質問をすることがあります。それは食事をするスペースを考えるとき、住まい手の 「 住まい方 」 を知る重要なカギとなるからです。

 朝、食卓越しの窓から外を眺めて 「 緑が鮮やかになってきて気持ちがいいな~、今日も頑張ろう! 」 とか 「 日が短くなってきたなぁ、よし、今夜は鍋であったまるぞ! 」 と毎日の食事で季節の移ろいを感じ、“身にも心にも” 栄養補給をして明日を迎えられるようにしたい・・。

 そんないえづくりのために、敷地のもつ魅力を何度も確認し、周囲にあるほんのわずかな緑、空がとても綺麗に見える少しのスキマでも、さて、空間づくりにどう活かそうかと考えてゆきます。 つぎに静かに休むスペースを考えるとき・・・と、まだまだお話したいところですが、誌面に限りがあるようです(笑)。

 住まい手と設計者との対話の中にこそ、目に見えない快適さをカタチにするたくさんのヒントあります。住まいづくりを考えている方、また住まいを住み良く変えたいと考えている方、ぜひ、たくさん “住まい方” について設計者とお話ししてみてください。

 食事を美味しく頂き、さっぱりと身綺麗にし、気持ちよく眠りにつくことができる・・・そんな住まいの本質を見失うことなく、今後もより良い住まいづくりに努めていきたいと思っています。

女性委員会会報 『 f.coco 』

山崎 由美 ( やまざきゆみ ) 一級建築士

有限会社 清野建築設計事務所 管理建築士

(社) 福島県建築士会福島支部
女性委員会会報 『 f.coco 』 編集担当

私は、これまでに登場した女性建築士が所属す る、福島県建築士会福島支部女性委員会の会報 『 f.coco-エフココ 』 の編集を担当しています。 会員や有志の方から寄せられる、美しいふくし まのまちなみや風景などの情報、時には美味し いお店情報などがあまりにも楽しくて、毎月の 発行が、私のライフワークとなっています。 地方のサブカルチャー、テーブルウエアに関す ること、みんなでわいわいごはんを食べること が大好きです!

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